地獄にいる鬼のことを獄卒(ごくそつ)といいます。今回はその獄卒の中でもっとも有名ともいえる牛頭と馬頭をポーチにしました。牛頭馬頭って何?なぜポーチになったの?まずはそのようなところから説明していきたいと思います。 地獄の門を監視する鬼コンビ まずはこの牛頭と馬頭という鬼についてご説明します。仏教において語られる「地獄」では、人間は生前での罪を閻魔大王の前で裁判によって裁かれるといいます。 その判決によって私たちは地獄の亡者となり、ときに地獄へと送られることになるのですが、その先で待ち構えているのが「獄卒」と呼ばれる鬼たちです。獄卒とは地獄において監視役・役人のようなものだそうで、地獄から逃げ出さないように見張っているのだそう。 獄卒にはいろんな姿の鬼がいるのですが、その中でも特に有名なのがこの牛頭(ごず)と馬頭(めず)。文字通り牛の頭を持つ鬼と馬の頭を持つ鬼の姿をしています。 では、なぜこのふたりが有名なのかというと、このふたりは地獄の門の番人であるといわれることがひとつ。そして必ずふたりで行動しているからではないでしょうか。地獄の様子を描いている古い絵巻などにもよく登場しています。ん~…控えめに言っても怖い(特に目が) 監視役=大切なものを監視・管理するグッズにそんな、地獄で目を光らせる牛頭と馬頭を、大切なものをしっかり監視・管理するアイテムにできないか、と考えて、かわいらしいぬいぐるみポーチにする企画がスタートしました。企画書段階ですでに大まかなデザインは出来上がっています。ここからどのような流れで完成するか見ていきましょう。 1stサンプル到着こちらがファーストサンプルです。企画書通りではありますが、最終版との違いがいくつかあります。スカーフを巻いていたり、黄色い腰巻をしていたり。馬頭には角が生えていて頭絡(とうらく)をはめています。一方、背負いつづらがないようです。ここから更にブラッシュアップが始まりました。 2ndサンプル到着この段階でピンク色と青色が逆になりました。つづらのイメージも具体的にイメージをすり合わせます。 3rdサンプル到着色が落ち着いてきました。目や鼻の刺繍もここで入っています。つづらもよい感じに「獄」の紋が。 獄卒かくしワザポーチ完成!こうして完成したのが、この獄卒かくしワザポーチです!細かな魅力も見ていきましょう。 あの獄卒がここまでかわいくなるなんて、企画しているおてらぶでさえ想像もしませんでした。 こちらの獄卒ポーチたちは、7/24から京都国立博物館で開催される、特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」特設ショップで購入いただけます。そして… じゃーん!フェリシモでは別カラーバージョンの発売が決定! まるで絵巻の中から飛び出してきたかのようなシックカラーの牛頭と馬頭です。 つづらはナチュラルカラーに変更。印象がガラッと変わりましたね。 つづらポケットを開けると、大切なものを収納できる仕分けポケットやゴムホルダーなども。(ポケットの仕様は企画展限定版も同じ仕様です) いかがでしたでしょうか。
限定版極彩色バージョンは、7月24日から京都国立博物館で開催される、 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」の会場で。 通常版バージョンは、以下フェリシモウェブサイトでお買い求めくださいませ。 牛頭馬頭がしっかり監視 獄卒かくしワザポーチ 月1個 ¥2,500(+10% ¥2,750) ■素材 / ポリエステル100% ■サイズ/縦約18cm、横約11cm、奥行き約11cm(中国製) 仏教の世界に伝わるみほとけたち。それぞれのみほとけには功徳やご利益などがあり、お寺に伝わる伝承や経典などに詳しく書かれています。今回は、そのような功徳やご利益ではなく、私たちが暮らしの中で、ふとみほとけの姿を借りて伝えたいメッセージを表現するマグカップを考えてみました。 地蔵菩薩と閻魔大王のメッセージ道を歩いていると出会うことがあるお地蔵さまは、正式には地蔵菩薩(じぞうぼさつ)といい、地獄の閻魔大王と同一人物であるといいます。詳しくはこちらの記事もどうぞ。 穏やかに私たちを意を見守ってくれているお地蔵さまと、生前の罪を厳しく裁く閻魔大王が同一人物というのは、とても興味深いですね。今回のメッセージマグカップにはぴったりのモチーフだと思い作ったのがコチラです。 地蔵菩薩が描かれているマグカップですが、こちらの黒くデザインされている部分はサーモインクという温度で変化する特別な塗料で塗られていて、高温の飲み物を入れるとみるみる変化します。 そしてへんかした姿がこちら! 黒いインクがすべて消えて赤いマグカップに。閻魔大王が出現しました。 みほとけと共に伝えるメッセージマグカップの持ち手のちょうど反対側には、英文でメッセージがあしらわれています。 地蔵菩薩があらわれているときは、 Make haste slowly. 「急いでいるときこそ、ゆっくり慎重にね。」 とやさしくみやさしく見守ってくれているようなメッセージが。 高温の飲み物を入れるとあらわれるメッセージは、 Don't lie to me. 「私に嘘はつかないでね」 と、ウソを見通す閻魔大王らしいメッセージです。 いかがでしたでしょうか。ちょっとしたお茶の時間にも今のあなたの気持ちを代弁するメッセージマグカップを使っていただくと、気づく人にはグッと刺さるコミュニケーションになるかも?
アツい飲み物で大変身 地蔵閻魔メッセージマグカップ 1個 ¥2,700(+10% ¥2,970) ■素材 / 磁器 ■サイズ /口径約8cm、高さ約9cm、容量約350ml (日本製) このたび、東京は目黒にある五百羅漢寺と一緒に、エチケット布マスクを作らせていただきました。オーガニックコットンのやさしい肌触りと立体縫製のマスクは、これからも必要とされるエチケットシーンにもぴったりです。デザインの特徴はズバリ白澤(はくたく)。あまり聞かない名前ですが、いったい白澤とは何なのでしょうか。 神獣・白澤の伝説白澤は中国に伝わる神獣です。文献には古代中国の聖王であった黄帝が東シナ海でこの白澤と出会ったとあり、そのとき黄帝は白澤から人びとに災いをもたらす病魔や天災の対処法を詳しく授かったのだとか。 その後、白澤の伝説は日本にも伝来。当時の人びとは病魔除けに白澤の絵を枕もとに置いて寝る風習があったなど、多くの人びとの信仰を集めていたのだそうです。 人を超越した神獣の姿そしてこちらが五百羅漢寺に伝わる護法神像、白澤像の姿です。 ご覧の通りとても独特な姿をしています。人の顔、牛の胴体、虎の尾を持ち、顔と両方のお腹に各三個の目を持つ神獣だと伝わっているようです。まるでファンタジー映画やゲームに出てくるキメラや、妖怪の鵺(ぬえ)のようです。やはり神獣というくらいですから、人知を超えた姿で現れるのでしょうか。 白澤像を今も祀る五百羅漢寺この白澤像を古くから現在まで祀るお寺が五百羅漢寺。元禄時代創建のお寺で、今は東京目黒に移転していますが、かつては深川(現在の江東区大島)にある禅宗のひとつ黄檗宗の寺院でした。 当時の境内にあった「三匝堂(さんそうどう)」は当時珍しい三階建ての高層建築で、らせん状の回廊がまるでサザエのようだということで、「さざえ堂」とも呼ばれていました。隅田川を隔てて富士が良く見えたそうで、葛飾北斎の描く富岳三十六景にも当時の五百羅漢寺の様子が描かれています。 圧巻の五百羅漢像五百羅漢寺に現存する約300体の羅漢像や白澤を含む諸仏像は、僧侶であり仏師でもある松雲元慶(しょううん げんけい)が十数年の歳月をかけて、たった一人で彫り上げたものなのだそうです。 白澤をモチーフにした理由五百羅漢寺と一緒にエチケット布マスクを作ったのは、白澤の病魔除けの伝説を、マスクに取り入れたいと思ったのがきっかけでした。昔の人が枕もとに白澤の絵を置いて病魔除けを願ったように、マスクをつけることで、同じように願うことができたらすてきだなと思い企画してみました。 白澤印のマスクデザインは全3種お届けするデザインは全3種。これは、白澤の目が、頭、右胴体、左胴体と3カ所にあるというところから着想しています。ベース生地はふだん使いしやすい色目を選び、それぞれの生地色に合う刺繍ひもで、それぞれ違う場所に刺繍しています。 やわらかく肌触りのいいオーガニックコットンマスク生地はオーガニックコットンを使い、肌に触れる時間が長いからこそやわらかな肌触りにこだわりました。 長時間耳にかけることが当たり前になりつつあるマスク文化。少しでもストレスなく使えるように、耳かけのひもはゴムではなくひも仕様に。とめ結びにすることで自由に輪っかのサイズを変えてご使用いただけます。 お届けする際は、ひもを長めの状態でお届けしますので、耳に掛けるのではなく頭の後ろで横向けに結んで使用することも可能です。 いかがでしたでしょうか。五百羅漢寺に今も伝わる白澤の伝説をマスクに添えて、おしゃれに気持ちよくエチケット習慣を過ごすことができれば幸いです。
ご注文はこちらからどうぞ↓ 病魔退散! 白澤印のオーガニックコットン布マスク 月一枚 ¥1,600(+10% ¥1,760) ■素材 /綿100% ■サイズ / マスク部分:縦約14cm、横約24cm ※手洗い可 (日本製) Twitter界で今一番、丁寧暮らしを実践しているともウワサされている『丁寧な暮らしをする餓鬼』とおてらぶがコラボレーション!丁寧清潔な蚊帳生地ふきんを一緒に作ることになりました。 丁寧な暮らしをする餓鬼って何?丁寧な暮らしをする餓鬼(@gaki_teinei)とは、2019年のお彼岸に、Twitterに突如現れたアカウント。見た目はまさに餓鬼道にいる餓鬼ですが、日々丁寧な暮らしをおくりその様子をつぶやくという謎の行動と、今あるものを大切に使って暮らす様子を見た者はみな、大切なものに気づくことができたとかできなかったとか…… まるで絵巻のような世界感で一日数回、半角カナでカタコトな言葉をつぶやくスタイルで、不思議な魅力をふりまく餓鬼は、一部から「ガッキー」の愛称で呼ばれ、約1ヵ月でフォロワー数4万人を超え、2020年7月現在で9万人を軽く超えるフォロワー数を持つ人気アカウントになりました。(餓鬼が) 現在は、さまざまな雑誌に出演したり、単行本も発売されていますので気になった方はぜひご一読を! 丁寧な暮らしをする餓鬼(KADOKAWA) 著者:塵芥居士 書店・インターネットにて好評発売中。 そもそも餓鬼って何?このようにガッキーが多くの人に愛されているのはわかりましたが、そもそも「餓鬼」とはいったい何なのでしょう。実はここに仏教で伝わる「六道輪廻」という考え方が関わってきます。 仏教では人間は死んだあと生まれ変わる運命があると説かれています。そして人は生まれ変わる際に生前の行いによって6つの世界に振り分けられるのだそうです。その6つの世界のうちのひとつ「餓鬼道」に生まれると、私たちはこの餓鬼という姿になり、常に飢えと渇きに苦しむのだといわれています。 ※六道輪廻については過去同じコンセプトで作った商品がありますので、そちらもご覧ください。 最近は、絵巻の世界を飛び出してさまざまな場所に行った思い出を投稿するなど、ガッキーのアクティブな面も見ることができます。意外と旅好きなご様子。 かと思えばフォロワー数が減ったとき、思わず泣いちゃうような弱い面も……(ガッキー…泣 はじまりはカレーの香りと共におてらぶ 「最近気になる人、人かな?がいるんです。丁寧な暮らしをする餓鬼という人なんですが……」
カレー坊主「その人存じ上げていますよ。今、お仕事もご一緒しているのでご紹介しましょうか?」 おてらぶ 「ありがとうございます!(ん?お仕事をご一緒している…?どういうことだろう」 そうしてご紹介いただいたのはガッキーを良く知る人物、塵芥居士(ちりあくたこじ)さん。その方に相談したところ 「グッズを作るなら、ちゃんと丁寧な暮らしができるものを作りたい」 「キャラグッズではなく、日本の伝統産業や今に伝わる職人の技を、暮らしに役立てるものを作りたい」 と、おだやかかつ、熱いパッションを話していただきました。 これにはおてらぶも共感。グッズ開発の根っこになる企画コンセプトを「丁寧暮らし」に絞って商品開発がスタートしました……(後編に続く) みなさんお風呂の時間はお好きですか?一日のつかれを癒やすためにどんなに忙しくても湯船につかるという人も多いのではないでしょうか。 そしてお風呂のお水を使ってお洗濯するという人も多い事でしょう!(やりくり上手さん手を挙げて~) そんな人のためにこちらの商品、ころころ蓮蕾お風呂ボールをおすすめさせてください! お風呂ボールの仕組みこのお風呂ボールは、湯船に入れるとぷかぷか浮かび、お湯に浮いた皮脂を吸着していきます。そのからくりが、見た目のカジュアルさとは違う複雑な内部構造にあります。 海で起こってしまった船舶事故などで漏れ出した重油を回収する特殊な繊維を使って油分を吸着するというものです。お風呂ボール内部には浮力材が入っているので、沈まず浮く仕組みになっています。 ※浮力材の入り方や、水分のしみ込み方によって斜めになったりしますが、機能的には問題ございません。 お風呂の油脂を吸着こちらはわかりやすく色を付けたオイルで検証したものです。 お湯の表面に浮いた油が、徐々にお風呂ボールに吸い寄せられています。 放置して約20分後の様子です。色付きのオイルが吸着されているのがわかります。同時に水分も吸収しているので、少し沈んでいるようです。 お風呂に浮かぶボールを蓮の蕾に見立てましたおてらぶが作るお風呂ボールですから、仏教的なモチーフを探し、蓮の蕾(つぼみ)にしました。仏教では蓮華とよばれる蓮ですが、一節には蓮と睡蓮の両方を指して蓮華と呼ぶのだそうです。
どちらも水中の泥に根を下ろし美しい花を咲かせる抽水植物とよばれますが、その様子を仏教では、泥から生まれても泥に染まらない尊きものとして語られています。 ご注文はこちらからどうぞ↓ お風呂の水を清浄に ころころ蓮蕾お風呂ボール 1個 ¥1,800(+10% ¥1,980) ■素材 / 表地:ポリエステル・ナイロン 中わた:ポリプロピレン・ポリエチレン ビーズ:ポリプロピレン(竹炭含有) ひも:ポリエステル インシュロック(留め具):ナイロン ■サイズ / 約10×10cm、ひも約17cm(全長)(日本製) カレー坊主さんに塵芥居士さんをご紹介いただき、コラボグッズを作るプロジェクトがスタートしたのですが、そのアイテムがすぐに決まったわけではありませんでした。途中、マグカップや箸置きなどさまざまな案が出ましたが、どれも決定的に「丁寧な暮らし感」が欠けていました。 そこで、もう一度フェリシモ社内でアンケートをとってフェリシモの大切にしてきた、ふだんの日常でのグッズを通じて特別感を感じれること、そしてそれが本当に暮らしに役立つことは何かをリサーチしなおした結果、「蚊帳生地ふきん」が案にあがりました。 蚊帳生地ふきんの特徴蚊帳生地ふきんは奈良県の特産物のひとつです。綿やレーヨンで作られ、多くは何層も重ねた状態で作られていて、吸水性も抜群で使い込むほどふっくらとした手触りになるため、愛着がわくふきんです。綿には綿の、レーヨンにはレーヨンの良さがあり、その用途によって使い分けられます。 今回の蚊帳生地ふきんを作ってくれている工場は、古くより奈良で地場産業を支えてきた工場で、今回の企画にぴったりの職人さんたちが手掛けてくれています。 こだわりの仕様とデザインふきんは、第1層を綿に、第2層目~7層目までをレーヨンを採用。手に触れる1層目を綿にすることで手触りはふわふわ柔らか。実用性を考えて吸水性に優れたレーヨン生地を重ねることで実用性・清潔感も兼ねることができました。 細部に見える塵芥居士氏のこだわり気になるガッキーはプリントではなく、純白の蚊帳生地にワンポイントの刺繍で再現しました。全6種類あるデザインは、それぞれ塵芥居士さんの書き下ろしオリジナルデザイン。図案は一度原作タッチで描き起こした後、刺繍糸の太さを考慮しつつリデザインを重ねました。このあたりも塵芥居士さんのモノづくりに対する本気さがあらわれています。 さまざまな丁寧暮らしの姿をデザイン暮らしの中のいろんなシーンで丁寧暮らしをするガッキーの様子を再現しました。それぞれのデザインで使っている刺繍糸は、イメージに合わせて塵芥居士さんが日本の伝統色から選んでいます。 刺繍糸とあわせたループもついているので、ふきんを乾かす際の吊るし干しにも便利です。 いかがでしたでしょうか。贅沢7層仕上げのふわふわ清潔な蚊帳生地ふきんは本当におすすめです。なにより刺繍のガッキーがかわいいのがポイントです。 そんなかわいいガッキーの丁寧暮らしを楽しく読める単行本が現在発売中です。この本の中で、仏教的な解説をしているのが、ブログ記事前半でお話ししましたカレー坊主さんでした。(一緒にお仕事をしているというのはこのことだったんですね) 塵芥居士さんとカレー坊主さん、そこからおてらぶと不思議なご縁つなぎで完成した蚊帳生地ふきんをぜひよろしくお願いいたします。
ご注文はこちらからどうぞ↓ 丁寧な暮らしをする餓鬼の蚊帳生地ふきん 月1枚 ¥900(+10% ¥990) ■素材 / 表面:綿100%、中・裏面:レーヨン100% サイズ / 約30×30cm (日本製) このたび奈良は桜井にあるお寺、聖林寺とコラボレーションして、光のかけらブレスレットを発売しました。光のかけらとはいったい何なのか?商品の紹介と合わせて、お寺のエピソードもご紹介します。 奈良桜井の名刹 聖林寺聖林寺は桜井市街地の南方、北方に奈良盆地を見下ろす小高い位置にある真言宗室生寺派のお寺です。境内からは美しい三輪山の山稜、古代大和の古墳が散在する盆地を一望でき、天平の時代の風景を想像したくなる。そんな雰囲気のお寺です。 本堂の中央に、本尊である大きな子安延命地蔵さまが座しています。こちらは江戸時代中期に本堂を作る前に石像の子安延命地蔵坐像を安置し、そのあとに本堂を建立しているのだそう。 本尊である子安延命地蔵さまを右手に本堂を抜けて階段を登っていくと観音堂があり、そこに国宝・十一面観音立像が安置されています。 このお像には光背がなく、本来あった宝相華唐草の光背の残欠は現在、奈良国立博物館に寄託中です。 こちらは聖林寺に展示されている宝相華唐草の光背の想像図です。この姿はいくつかの説があるうちのひとつで、現在も調査が進められています。 残っている残欠の造りや装飾を見る限り、華やかで見事なものであったと想像されますね。ロマンを感じます。 光背とは神仏から発せられる光明のことですが、古くは光背のことをただ一文字「光」と呼んでいたそうです。今回はこの儚く残る光背をデザインモチーフに、天平時代から残る光の輝きとしてブレスレットにしようと思いました。 光のかけら企画会議スタートこちらは企画書段階のときのラフスケッチです。この段階でアクセサリーの構想は決まっていましたが、パーツの大きさやアクセサリーとしての仕様はまだ未確定でした。この企画書を参考に、聖林寺ご住職の倉本さんを中心としたチームで、企画会議を重ねていきました。 次の会議で提出したのがこの状態です。驚くべきはその造形のち密さでまさに光背の残欠パーツの細部がそのまま再現できています。 留め具に関しては、アクセサリーメーカーと相談してブレスレットを自分で留めるのをスムーズにできるためにとスライドビーズを採用しました。 またカラーはこの段階でシルバーとゴールド両方を作りましたが、企画会議の中でゴールドを採用することになりました。少しずつイメージが形になってきています。 全体のデザインが決まったところで細部の詰めをしていきました。こちらの写真は、アクセサリーのメインパーツになる部分のテクスチャーを決めているところです。ツルっとした状態ではなく、細かなニュアンスを入れるために微妙な違いで仕上げたものを4パターン用意し、最適な状態を決めていきます。 そうして出来上がったのがこちら!いかがでしょうか。華美すぎず儚さも感じつつも、かつての宝相華唐草光背の荘厳さを感じることができそうな仕上がりになりました。 スライドビーズも適度にしっかりした締まりで、片手で自由にサイズ調整が可能です。 このブレスレットはおてらぶにとっても、お寺と一緒に一歩ずつともに作り上げた思い出深い品になりました。かつて十一面観音の背部で輝いていた光を少しでも感じていただければ幸いです。
ご注文はこちらからどうぞ↓ 聖林寺十一面観音 光のかけらブレスレット 1本 ¥3,200(+10% ¥3,520) ■素材 /すず合金(すず・アンチモン/ゴールドメッキ)、真ちゅう(ゴールドメッキ)、シリコーン ■サイズ / 内周約16~26cm (日本製) |
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