絵心経=般若心経?ここをクリックして編集する.絵心経とは、日本ではとてもメジャーなお経のひとつ『般若心経(はんにゃしんぎょう〕』のひとつのかたちです。その般若心経とは、西遊記でもお馴染みの玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)が、インドから多くの経典を持ち帰り、それらを漢訳しまとめたものです。般若心経は、実際に声にだすことが大事なのだそうで、意味も大事ですが唱えるようにすることが求められました。そこで、字を読むことができなかった人たちのために、岩手県の善八さんという方がわかりやすく絵で描いて説明をしたのが始まりといわれています。 絵で読む般若心経これを見ると、絵心経のユニークさが一目瞭然ですね。細かな話は置いておいて、読めますし何より楽しい!その他にも、波羅=お腹、法=オカメの頬など当時のセンスが秀逸だったことが分かります。そんな絵心経に出てくるかわいいイラストをマスキングテープにしてみました。 2メートル絵柄繰り返しなし!普通、マスキングテープは10~20センチの絵柄を繰り返して数メートルの巻きに仕上げます。しかし絵心経マスキングテープは、般若心経が終わるまで絵柄を繰り返すことなく続きます。その長さ約2メートル!! マスキングテープのメーカーさんいわく、こんなデザインのマスキングテープは、かなり型破りなことだそうです。 手描きのイラスト265個!その間、おなじ絵柄が出てくるときもコピーではなく、すべて手描きで一つひとつ描き起こしてみました。写真はその校正段階のラフ絵です。265個のイラストの違いを探してみるのも楽しいかもしれませんね!(マスキングテープは4メートルなので般若心経が2回分描かれています) 台紙にも注目!マスキングテープの下にセットしている台紙にも注目です。絵心経を一覧で見ることができるように並べてみました。小さい商品ですが、おてらぶのこだわりをたっぷり詰め込んでいます。カラーとモノクロの2つセットなのも、お得ですね♪
こんにちは、おてらぶのひさよしです。 今回「教えてホトケ先生!」で取材させていただいたのは、真宗大谷派の僧侶、光澤 裕顕(みつざわひろあき)さん。 光澤さんは、お坊さんとしてお勤めすると同時に、東本願寺でお寺の経理やそれに関係するさまざまな事務のお仕事をなさっています。毎日いそがしく過ごされている光澤さんですが、実は漫画家としての顔もあるそうです。 ご縁をつなぐ仕事ひさよし(以下 ひさ):こんにちは、今回はよろしくお願いします。 光澤さん(以下 光澤):よろしくお願いします。 ひさ:さっそくですが、光澤さんは、お寺でのお勤め以外に、別のお仕事もされているとお聞きしました。それって、どのようなお仕事なのですか? 光澤:そうですね。わかりやすくいえばお寺の事務でしょうか。お寺でいろいろな公演をしたりするのですが、その準備や、講師の方への謝礼はじめ、さまざまなやりとりなども行っています。また運営などに必要なさまざまな予算の管理ですね。お寺にある研究職セクションで務めているということもあり、研究員さんのサポートなども行っています。 ひさ:すごく「お仕事」ですね!お坊さんもそのように一般職のようなお仕事をされるのですね。 光澤:全国にはたくさんのお寺があり、多くの方々が関わってくださっていますので、サポートをする部門というのも必要なんです。みなさんがイメージされる葬儀や読教だけでなく、裏方にまわってご縁をしっかりと繋ぐ事もお坊さんにとっては大切な勤めだと思っています。そのようなお仕事をさせていただくのは、ありがたいことです。 ひさ:それを聞くと、ほかにも沢山のお仕事に就かれている人がいそうですね。光澤さんが個人的にやってみたいと思うお仕事はありますか? 光澤:どれも大事なご縁でいただいたお仕事ですので、ありがたくさせていただいていますが、うーんそうですね......個人的には、現実的なものづくりになる仕事は興味がありますね。お寺ではたくさんの出版物を作ったりしているのですが、そんなお仕事をやってみたいなと感じるときはあります。 漫画家としての顔ひさ:そういえば!光澤さんは漫画を描かれていらっしゃいますよね。『フリースタイルな僧侶たち』(お坊さんたちが発刊するフリーペーパーマガジン)で読ませていただきました。 光澤:ありがとうございます。『お坊さん日和。』という作品なのですが、わたしの実体験をベースに、暮らしの中でとらわれる悩みや、疑問などを仏教的にどう考えるのかを表現した漫画です。 ひさ:ご自身が体験されたことなのですね。そう考えてあの作品を思い返してみますと、また違った印象を受けますね!漫画を描く労力以上に、そのネタ探しは過酷そうです。 光澤:改めてそう言われてしまうとなんだか恥ずかしいです(笑)。先ほどの話に戻りますが、私も仕事の中で悩むことはありますし、日常で嫉妬や焦燥感にとらわれることだってあります。自分だけでは悩みを解決できない、そんな時は、周りのお坊さんたちにも意見やヒントをいただき、そこから自分の言葉で描けるまで考え続けます。素直な悩みは、共感しやすい部分だと思いますので、日常のモヤモヤが最高の「ネタ」ですね。 小さなきっかけづくり光澤:ときには漫画として理想のオチを描くこともありますが、それはわかったうえでの仏教的アプローチです。それとは逆に、仏教的な言葉をあえて使わないときもあります。その基準は、「仏教を知っていただくきっかけ」としてわかりやすいかどうかと思っています。きっかけって、小さいもので充分なんです。 ひさ:仏教をベースに漫画を描かれていますが、たまに仏教以外の漫画を描きたくなったりしませんか? 光澤:それはあります。漫画家としてやっぱり多くの人に読んでもらいたいという気持ちはありますので。でもちがうテーマの漫画を描いて、目に見える仏教モチーフが無くなったとしても、どこかに仏教的な要素って残ると思います。それは仏教が私の大事な根幹を少しずつ作ってきたものだから。仏教って心に堆積するものだと思うのです。 ひさ:堆積ですか? 光澤:はい。仏教の教えって、そこに悩みや苦しみがあったとして、特効薬のようにひと言アドバイスで救われるものだけではないと思います。日常的に仏教の教えが少しずつ心に残っていき、あるとき「ああ、これか」と、ふっと思い出すようなものでありたいです。 ひさ:具体的にはどのような感じでしょう。 光澤:例えば、誰かに悲しいことがあって落ち込んでいるとして、その場で慰め効果のある耳触りの良いきれいな言葉をかけて終わりではなく、本当にその人を思うなら、一緒に泣いて辛さを知り、その上で辛さに蓋をして目を背けるのではなく、ありのままとして考え続けなさいと、人と関わり一緒に考えるきっかけをつくってくれるのが仏教の一つの面だと思います。またそういう気持ちで、お坊さんとしてのお勤めも、漫画も続けていきたいと思います。 「自燈明法灯明(じとうみょうほうとうみょう)」。誰かに頼り切るのではなく、自ら考え、法をともしびとして法を依所(よりどころ)としなさいと仏教では教えています。光澤さんの漫画は、そういう教えも読者に、「小さなきっかけ」として投げかけているようです。 教えて!ホトケ先生 No.04
光澤裕顕(みつざわ ひろあき) 1989年3月1日 新潟県長岡市生まれ 2011年 京都精華大学マンガ学部マンガ学科カートゥーンコース卒業 2012年 「フリースタイルな僧侶たちのフリーペーパー」にて「お坊さん日和。」を連載開始 2013年 大谷大学短期大学部仏教科教師資格取得コース 修了 同2013年から東本願寺にて奉職。漫画・イラストの制作を続けつつ現在に至る |
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