毘沙門天って、格好いいですよね~。 こんにちは、おてらぶ部長のひさよしです。ご挨拶より先に、心の声が漏れてしまいました。 今回は新商品「宝塔キーケース」についてご紹介したいと思います。 お寺で見かける三重塔、五重塔などの層塔も、ある意味宝塔といえますが、今回グッズのテーマにしたものは毘沙門天が手に持っている宝塔です。それでは、行ってみましょう~。 毘沙門天と宝塔毘沙門天の姿でまず思いつくのは、格好いい甲冑に身を包み天高く宝塔を掲げる姿ではないでしょうか。足もとには邪鬼がいたり、ときに地天女や羅刹女たちがいたりしますが、このあたりの姿については「毘沙門天王功徳経」と呼ばれる経典に、毘沙門天の特徴が書かれているそうです。 そこには宝塔についても書かれていて、毘沙門天が持つ宝塔の中には、膨大な数の教えと十二部経が納められており、それを見る者は大いなる智慧を得ることができる。と書かれています。 大切なものが手のひらの宝塔にぎっしり入っているというこの設定を、なにかグッズにできないかなと考えていたところ、奈良国立博物館で開催される「特別展 毘沙門天―北方鎮護のカミ―」のお仕事をお手伝いさせていただけることになり、本腰を入れた商品企画がスタートしました。 「大切なものって何だろう」 愛や友情とか、人間的に大切なものはもちろん大事なのですが、「ふだん使いできるアイテムにする」というのがおてらぶのこだわりポイントです。暮らしの中で大切にするものを考えていた時に、ふと家の鍵が浮かびました。 「そうだ宝塔のキーケースを作ろう!、鍵の形ってなんだか相輪っぽい。」 そう思ってイラストスケッチを描いてみたのがこちらです。 この写真は、企画当初のラフスケッチですが、大体のイメージはできていました。最終段階と違うのは、中が見えている仕様になっているところでしょうか。ただ、この状態ではどのように素材を組み立てるかが全く未知の状態でしたので、ここからメーカーさんとの長い企画期間がスタートしました。 いちばん最初に、鍵をどうやって取り付けるかという話になりました。回転させるというイメージはあったのですが、当初はその動きを再現する方法が現実的でないということで「ゴムを使って引っ張り出す」という案もでていました。 う~ん、何かしっくりこりこないです。動きがたどたどしいし、なによりかわいくない。そのようなニュアンスでしかないイメージトークもメーカーさんは真剣に聞いてくれました。 そうして出来上がったのが、こちら。 おお!だいたいの仕様は確定してきました。気になっていた鍵を留める方法は、イラストで描いていた時のネジで固定する仕様に変更です。下部の輪っかが小さかったり、キーカバーに縫い込んでいたりと、仕様の際に不安になる要素はまだたくさんありますが、いい感じで進んでいます。 2回目のサンプルアップです。下部の輪っかサイズと、取り付け方法が変更。さらに強度が増しました。ただ、ここで大きな問題が発覚。鍵の取り付けネジの大きさ問題です。大体の鍵はボディに穴が開いています。この穴は、メーカーによってさまざまな形状で、そのサイズもバラバラ。この段階で使っていたネジでは対応しない鍵があることが発覚しました。 そうしてここから、フェリシモ内部でいろんな人の鍵を借りての取り付けテストが始まりました。 調査を繰り返して最終的に、鍵のボディ穴は5mm穴が多いことがわかり、対応するサイズのネジを探すことになりました。 あわせて、デザインの手直しも進めます。プリントで宝塔の立体感を出す必要があるために、どこが飛び出ていて、どこがへこんでいるのかのイメージ共有をしていきます。 そうしてできあがったのが、こちら! どうでしょうか!? これにキーケースに鍵を収めて回転させると…… じゃん!鍵のブレード部分がみごとに宝塔の相輪パーツに早変わりしました! ちょっと動画で見てみましょう。 どうでしょうか。いい感じに「クルっと手のひら建立」できています!
宝塔キーケースは、奈良国立博物館で開催の「特別展. 毘沙門天. ―北方鎮護のカミ―」特設ショップで販売中です。 特別展. 毘沙門天. ―北方鎮護のカミ― こんにちは、おてらぶ部長のひさよしです。 みなさまの家の近くに、またはご近所に「お地蔵さま」はいらっしゃいますか?意外と気づいていないようで、きっといろいろな場所にいらっしゃると思います。それがお地蔵さまです。 今回、新しく商品のテーマにしたのがまさにそのお地蔵さま。とはいっても只のお地蔵さまグッズではなく、地獄の閻魔大王さまも一緒にテーマにしています。いったいなぜ?と思われた方は、このブログを読んだ後、きっと「へ~そうなんだ!」となるでしょう。 お地蔵さま=閻魔大王お地蔵さまの正式なお名前は地蔵菩薩(じぞうぼさつ)といいます。神仏の世界では、位によって役割や名称が違うのですが、地蔵菩薩さまは上から2つめの「菩薩」の仏さまです。同格の仏さまには、観音菩薩さまをはじめとした、十一面観音菩薩さま、千手観音菩薩さまなどたくさんの菩薩さまがいらっしゃいます。 そして地蔵菩薩は、実は地獄の閻魔大王さまと同一人物という話もあります。地蔵菩薩は古くは奈良時代に日本に伝来したといわれていますが、平安末期に「十王信仰」とよばれる、死後について説かれた信仰が知られるようになります。十王信仰は、死後我々が、死者の国の10人の王たちと出会い、裁きを受けるという内容で、まさにこれこそが地獄の裁判のストーリーですね。 その中で、地獄の10人の王は仏としての正体があるとして紐づけられたそうです。そうして閻魔大王は地蔵菩薩と同一であると伝えられるようになりました。 お地蔵さまと閻魔大王の関係をグッズ化この意外な関係性をグッズの特性とマッチする形で表現できないかと考えていた時に、ブックカバーを思いつきました。閻魔大王が持つという「閻魔帳」を和綴じ本のようなデザインで表現しました。ポイントはブックカバー全体にあしらわれている炎。まるで古い絵巻で表現されている地獄の炎のようです。そして…… 使わないときにはブックカバーが折り畳まれて、地蔵菩薩が手に物つ宝珠になります。こうすることで地蔵菩薩と閻魔大王の関係性をグッズで再現することができました。 フェリシモバージョンも販売決定フェリシモ販売分は別バージョンのデザインでご用意しました。 企画展限定版は地獄の炎がデザインされていましたが、こちらは針の山。 どちらも地獄をイメージさせる風景ですが、絵巻の様なタッチで意外とシック?ではないでしょうか。 ブックカバーの折り返し部分に、こっそり餓鬼が読書をしているのもポイントです。 いかがでしたでしょうか。
限定版極彩色バージョンは、7月24日から京都国立博物館で開催される、 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」の会場で。 通常版バージョンは、以下フェリシモウェブサイトでお買い求めくださいませ。 お地蔵さまもびっくり 閻魔帳ブックカバー 1枚 ¥1,900(+10% ¥2,050) ■素材 / ポリエステル100% ■サイズ/ポーチ:縦約9cm、横約9cm ブックカバー:縦約17cm、横約32cm(中国製) |
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