こんにちは、おてらぶのひさよしです。 お寺文化をたのしく、わかりやすく、手軽に知っていただける雑貨第2弾は「らほつニットキャップ」です!おてらぶのFacebookやTwitterやInstagramなどでこそこそ出てきましたが、ついに完成しました。 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、仏さまや仏像で見るあの特徴的な頭髪を、螺髪(らほつ)とよびます。螺髪は仏さまの中でも、悟りを開いた如来と呼ばれる仏さまだけに現れる特徴のひとつです。恐れ多くも、そのような頭をニットキャップにしてしまったのですが、作るときにこだわった箇所がいくつかありますので今日はそれもご紹介します! こだわり1:「肉髻(にっけい)」仏さまの頭についているコブ。これは「肉髻(にっけい)」といい、悟りを開いた知恵の証です。ニットキャップを作るとき、この大きさと位置がとても難しかったのです。肉髻を再現するだけではなく、ふだん使いできるかわいさも必要でしたので、ニットキャップらしい角度や大きさを作るため試作を繰り返しました。 こだわり2:「耳輪垂成(じりんすいじょう)」仏さまの福耳は、お釈迦さまがもとは一国の王子さまだったところからきています。豪華で重いイヤリングを着けていたので、肩の位置まで耳たぶが下がったのだそうです。 今回のニットキャップでは、この耳たぶの部分を垂らすこともできますが、頭の横に付けているボタンに網目を留めることで、普通のニットキャップのようになる仕組みを施しています。耳パーツを留めて、前髪を出してかぶることで、驚くほど印象が変わりますよ! こだわり3:「螺髪(らほつ)」やはりいちばんのこだわりは螺髪の形です。実際の螺髪は長い長い髪の毛が、右巻きに巻き付いてあの粒のような形になっています。ニットキャップでは螺髪の絶妙なサイズ感を目指しました。螺髪をイメージしたそれぞれの毛玉は交互に重なっていくような形に編みあげています。おてらぶのネームタグもついているのがワンポイントです! こだわり4:「色(カラーバリエーション)」色にもこだわりました。グレイ、アイボリー、レッド、ネイビーをメンバーと選んだのですが、その色が選ばれる時に湧いてきたお寺のイメージに近いものの名前をそれぞれにつけてみました。
今回は、東京国立博物館で9月13日から12月11日まで開催される特別企画展『平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち』とコラボレーションして、限定カラー(光背マスタード)も製作しています。こちらは企画展の会期中、東京国立博物館のミュージアムショップにて購入できます。櫟野寺にいらっしゃる仏さま(秘仏)がはじめての大移動です!こんな機会はめったにありませんよ~。 ここまで紹介してきましたこだわりポイントは、実は「三十二相八十種好(さんじゅうにそうはちじゅっしゅこう)」という仏さまの特徴を元にしていて、それらは高い知恵と徳を表しているそうです。私たちがふだんなにげに見ている仏像や仏さまの絵などにも、実はまだまだ知らない秘密がありそうですね。 これから秋に向けて気温も下がってきて、お寺めぐりもしやすくなります。今年は、らほつニットキャップをかぶって、いつもよりちょっぴり違った雰囲気でお寺に出かけてみてはいかがでしょうか。 あ、そうそう、お寺のお堂に入るときは、帽子を外して入るのがマナーですよ!お作法を守って、気持のよいご縁づくりをいたしましょう~。 |
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