薬師如来、日光菩薩、月光菩薩という薬師三尊の仏さまそれぞれを表す「梵字(ぼんじ)」をデザインしたゴールドメッキネックレスを作ってみました。 デザインのご紹介をする前に、梵字とは一体何なのか……今回はそのあたりからお話ししたいと思います。 お寺で見かける「梵字」とは?お寺に行くと見かけるこの文字。見ようによっては象形文字のようにも見える不思議な文字ですが、これは「梵字」と呼ばれているものです。 名前は聞いたことがあるけれど、どういう文字かは知らないという人は多いのではないでしょうか。 梵字は古代インドで使われていた文字で言葉としては「梵語(サンスクリット)」と呼ばています。古代語ですので現代では日常会話で使われることはあまりないようですが、ヨガをしている方は「アーサナ」「アシュタンガ」「シャンティ」「マントラ」など聞いたことがあるかと思います。これも古代インドで使われていた「梵語」になります。 日本での梵字の使われ方梵字は奈良時代になって中国から仏教伝来とともにやってきました。日本において本格的に学ばれるようになったのは平安時代の初め、最澄や空海など中国に渡った僧たちが古代北インドで流行・発達した「悉曇文字」で書かれた経典を持ち帰ったことで密教とともに「真言」として一般の人びとの間にも広まったといいます。 梵字一文字で神仏を表している!?今だからこそ「薬師三尊」を身近な存在にコロナ禍により人との距離が激動した昨今、皮肉にも「ご縁」について考えるきっかけが多くあったような気がします。それによって目に見える物だけが大切ではないと気づくことができたのではないでしょうか。 そのようなことを考えていたとき、見えざる神仏とのご縁も意識できるものがあるといいなと思い、つねに身に着けていられるネックレスとしてデザインしたいと思いました。 梵字を書くときの筆の動きをデザインにデザインするときに意識したのが「おしゃれに身に着けることができる」ことでした。そこで一見すると幾何学的なモチーフに見えるように、梵字を書くときの筆の動きを可視化するようなラインアートで表現することにしました。 デザインは薬師三尊をイメージした3種類をご用意しています。 写真中央が薬師如来を表す「ベイ」。 むかって右が日光菩薩を表す「ア」。 対して左が月光菩薩を表す「シャ」。 薬師三尊(やくしさんぞん)とは あらゆる病を癒やす功徳があるといわれる薬師如来。その両脇に付き従う日光菩薩、月光菩薩を合わせて「薬師三尊」という仏像安置様式とされます。薬師如来を中心にして、日光菩薩を左脇侍(ひだりきょうじ)、月光菩薩を右脇侍(みぎきょうじ)とし、この場合の薬師如来から見た「左」「右」になると伝わります。 ネックレスは、通常のヒキワ留め具だけでなく、スライドビーズで調整ができる仕様になっているので、着脱らくちんです。ふだん使いに無理なく取り入れることができるのではないでしょうか。
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