毎年好評いただいています、おてらぶのスノードーム最新作のテーマは「涅槃」! 「しゃかしゃか星が舞い散る涅槃スノードーム」でどのようにデザインしたかをお話したいと思います。 「涅槃」とはどういう意味?そもそも「涅槃」についてみなさまどれくらいご存じでしょう。言葉としては知っているけれど、正直どういう意味なのかは知らないという人も多いかもしれませんので、少しだけ説明いたします。 「涅槃」とは仏教において最終的な到達地点ともいえる「悟り」の境地に達している状態をいいます。精神を磨き、迷いや欲望を捨て去りすべての煩悩の火が消滅し、あらゆる苦しみから解放された状態です。 仏画や仏像で表現されるときは上のイラストように、寝そべったお釈迦さまの様子で表されますが、これはお釈迦さまがお亡くなりになる瞬間を表現しているからです。そう、涅槃とは入滅(にゅうめつ)=肉体の完全な消滅「死」によって成り立つのです。 仏画で表現される『涅槃図』では、宝台の上に寝そべるお釈迦さまの周りにたくさんのお弟子さんや動物たち、仏さまだけでなく鬼神たちも描かれていて、みんな悲しんでいる様子です。 亡くなる瞬間と聞くと悲しいシーンのように思えます。しかし、仏教では苦から解放されることが目的¥なので、亡くなるシーンであっても尊い瞬間であるのでしょう。 ちなみに「涅槃」はサンスクリット語でニルヴァーナといいます。アメリカのロックバンド名として知っている人も多いかもしれませんが、意味としては「吹き消す・吹き消された」という意味があり、すべての煩悩を吹き消し去った状態を指すのだそうです。 デザインポイント❶「お釈迦さま」と「法輪」次はスノードームのデザインでこだわったポイントを解説します。まずはドーム内にレイアウトした「お釈迦さま」と「法輪」です。 お釈迦さまは衣のドレープにこだわっています。実際のフィギュアは約3cmほどの極小サイズですが、ドームに入れることで大きく見えてくるので、小さいながらも寝そべる際にできる衣紋(衣のドレープ)の流れを可能な限り表現しています。 本来、涅槃を表現する仏画や仏像ではこの位置に法輪を表すものはないと思います。しかし今回はスノードームという小さな世界感の中で「悟りの境地」を表現するために、お釈迦さまの教えの象徴でもある法輪をどうしてもレイアウトしたくて今回あえてデザインに取り入れてみました。小さいながらに細かな細工で仕上げています。 デザインポイント❷「台座」涅槃のスノードームということで、お釈迦さまが横になる台座のデザインにもこだわりました。 7×7cmという手のひらサイズですが、本物の涅槃像に使われているような連弁の表現と木材を組み上げた須弥壇のように階段状になっているデザイン。そしてリアルな塗装を施してみました。天面に入っているゴールドのラインもポイントです。 デザインポイント❸「大きさ」仏教においてとても大切なシーンである「涅槃」がモチーフなので、少し大きめのサイズで作ってみました。 ガラスドームのサイズも、今までの4cmから6.5cmにちょっぴり大きくなりました。 デザインポイント❹「ラメパーツ」毎回デザインに合わせて選んでいるラメパーツ。今回は土台の荘厳さとドームの中のかわいいお釈迦さまに合うラメを探していたところ小さな星型ラメに出会いました。 大ぶりの星型だとかわいくなりすぎてしまいますが、小ぶりの星型はとてもきれいで全体の雰囲気にマッチしました。 インテリアアイテムとして、コレクションアイテムとしてリビングや仕事やお勉強につかうデスク回りなどに置いてみて、気になるときにシャカシャカっと振ると星が舞い散る癒やしの時間を楽しむことができます。
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