尾道久保地区の魅力あふれるお店と人。続きです。 「化かし中」この看板に尾道・久保地区を歩いていて出会いました。なぜかすんなり入ってきて納得してしまった。 時間が止まっているように見える瞬間、妙に生々しく今を感じる瞬間、どこよりも先取のしかも大きな行動。この街の魅力はその混ざり方にあるのかもしれないです。 「なぜか心惹かれて……」「一度帰ったんですけどやっぱり来てしまいました。」 この街には若い移住者がとても多いことに驚かされます。そして、その若者たちは、みな一様にこういうのです。 『キツネ雨』 ふたりともキツネが好きなんです。 きつねですか!? 狐。キツネが好きなんですね^^ 第一声はこんなやり取りでした。 商店街からひょいと細い路地に入っただけなのに、ここはどこ? な空気がただよっています。 お天気に降る雨を「キツネの嫁入り」っていって、縁起のいいものだし。そこからお店のなまえにしました。 店主ご夫妻は、おだやかにゆっくり語ってくださいました。 大阪から「やっぱりここに来よう」と決めて、仕事ですぐには大阪を離れられない夫ぎみを置いて、奥さまが先にひとりで住み始めたのだそうです。 内装は、できるだけ前のお店のものを残したんです。と、ステンドグラスも柱も本当に驚くほどなじんでいるのは、古いものを大切にして、どれも懐かしさと落ち着きがおふたりのおだやかさに重なるからでしょうか。 開店して1年半と伺いましたが、いやいや50年はやってますよね^^; 的面持ちです。 「おやすみクリームソーダ」「キツネ色ホットケーキ」「白狐チーズケーキ」それぞれの物語が詰まっていそうなメニューですよね。 また、お店のマークはどなたが作られたのですか? と伺うと、ご夫妻はお互いに彼が彼女がと、譲り合ってらしたのです。なぬ! その美しい間柄。「おふたりで作られたのですね」と、思わず解決策を提示したりしました。 「白狐チーズケーキ」正面顔にきゅんときますが、なんたってこの「おしっぽ」でしょう!! 『喫茶オルタナ』 知らないと少し入るのをためらっちゃうかもしれない扉。 久保八幡神社と八坂神社の鳥居が向かい合う通りに、その場所に以前からなじんでいる佇まい。実は女性店主がひとりで切り盛りするお店です。 扉を開けると長い、とても居心地のよいカウンターが迎えてくれます。 その奥に一段上がった小さなスペース。カウンターを通り抜けて、わざわざ入り込んで座りました。いざなわれている気分になってしまったのです。 ランチのお客さまの相手をしながら、私たちの飲み物(全員違うものを頼んでしまった)も手際よく運んでくださいました。 古民家が好きで、この静かな空間を大切にしてくださる方にお越しいただきたいです。とやさしく語る店主は、長くパティシエールをされていたのですね。 手を休めることなく絞り袋を扱う、その流れるような所作はどれだけ見ていても飽きることがありませんでした。 長くいらした京都から尾道を選んで移ってこられたようです。ご本人のおだやかさと、この行動力のギャップに驚かされます。 ランチやドリンク、そして、美しいお菓子だけでなく、このお店自体が彼女の手づくり、と後で知りました。古民家を愛し、提供される空間もすべてこの優しい思いが包み込んでくれます。 暑さと若干(?)の疲れでかなりひょろひょろになっていた私たちは、このお店で救われたのでした。 今回食べられなかった魅力あふれるランチとスウィーツ、そしてとてもおいしかったコーヒーを目指してこの空間に再訪します。 『キャッスルロック』 クロワッサン! おおきいいい! そしてナニこのおいしさ! お店の外観からパン屋さんだとは、まったく思っていなかったのです。 しかも、クロワッサン専門店。専門店です! 「ハート泥棒」って、「ペパーミントの予感」って何ですか? くー心惹かれる。 古民家を改装し、この美しい青の店構え。店内の壁は鮮やかな黄色。 とてもとてもいい香りが広がります。 それそれぞれに付けられたなまえや物語が、かわいすぎてクラクラします。 「ひと夏の経験」ひとつください! と注文できるのってしあわせ。 国内外で修行されたおふたり。 「好きなことを、好きなところでしたかったんです」と、名古屋から何度も足を運び、尾道に移ってこられたのだそうです。どんなご縁があったのか、どうしてここに決めたのか……忙しく働いていらっしゃる店内で、実はきちんと伺えずに興奮だけして退出したことを悔やむのでした……が、また来る理由にさせてください^^ そして、少しずつお伺いしたいです。 大きなクロワッサンを紙袋にひとつずつ持って、小道を歩きながらいただきました。 しあわせ! の味です。 写真の中に隠れている秘密^^;(そんな大げさな) 『喫茶オルタナ』と『キャッスルロック』はお隣り同士なんです。ふふふ 尾道久保地区の魅力あふれるお店と人。
まだまだ続きます。 終われるのか?この連載^^; |
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