仏教の世界には「蓮華」や「宝相華」とならんで表現されることが多いモチーフ「雲」ですが、実はさまざまな名で呼ばれています。「紫雲(しうん)」「瑞雲(ずいうん)」「慶雲(けいうん)」「五色(ごうん)」……いったいどのような役割があるのでしょうか。 今回はそんな「雲」をモチーフにした「飛雲ネックウォーマー」をご紹介します。 仏教における雲の役割と来迎図仏教で雲を語る際に一番重要なものは「来迎図(らいごうず)」かもしれません。 来迎図とはその名の通り、来迎を画図で表したものです。仏教念仏者が亡くなった際に、極楽浄土の世界から阿弥陀如来さまが25尊の仏さまを従えてやって来るのですが、その様子を「来迎」といいます。 吉祥の兆しとも伝わる特別な雲仏教で語られる雲「紫雲」「瑞雲」「慶雲」「五色」などは吉祥の兆し=ラッキーモチーフでもあるとも伝わります。 阿弥陀如来さまが乗る尊い雲であるということ、自然界でなかなか見る機会のない現象であるといことも、その理由だそうです。 平等院鳳凰堂に作られた来迎図の世界来迎図はたくさん存在していますが、もっとも有名な来迎図のひとつとして、京都宇治の平等院鳳凰堂の壁扉画は外せないでしょう。 平等院鳳凰堂の長押の上には、左右で26体ずつ合計52体の、雲中供養菩薩さまが懸けられていて、お堂の中央に座している阿弥陀如来さまとともに来迎の様子を表現しているといわれます。 一体一体が個性的、雲中供養菩薩さま平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩さまは一体ずつ楽器や法具を持った姿で表されています。さまざまな楽器を奏でていたり、雲の上で踊っていたりする姿はとても個性的で、ずっと見ていても飽きません。 個人的には菩薩像だけでなく、それぞれの雲にも注目してほしいと思います。特に雲の「うねり」は必見で、花びらのようにも見える独特の表現で複雑な雲の立体感を表現しています。 飛雲を再現したネックウォーマーネックウォーマーを作るためにデザインアートに描き起こした「雲」がこちら。ネックウォーマーにすることを想定し、お堂には存在していないロングタイプの雲を描き起こしました。 そうして完成したのがこちら。古色の感じも絶妙なニュアンス柄のように見えます。 厚すぎずゴワゴワしにくい素材ですが、やわらかな起毛感で首周りをあたたかく包んでくれます。 裏側も同じ起毛生地ですがシックなカーキカラー一色で仕上げているので、リバーシブルで使うこともできます。 こちらの商品は、世界文化遺産でもある平等院に伝わる寺宝などを紹介する展覧会「平等院鳳凰堂と浄土院 その美と信仰」とコラボレーションしたグッズです。企画展特設ショップでもお買い求めいただけますので、企画展とともにお楽しみくださいませ。
平等院鳳凰堂と浄土院 その美と信仰 会場・会期 ◆愛媛県美術館(松山市堀之内)2021年11月3日(水・祝)~2022年1月9日(日) ◆静岡市美術館 2022年2月5日(土)~3月27日(日) ◆新潟県立近代美術館 2022年4月23日(土)~6月5日(日) 首もとに来迎 飛雲(ひうん)ネックウォーマー 1枚 ¥2,500(+10% ¥2,750) |
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